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小惑星探査機「はやぶさ」(オリジナルコードネーム:MUSES-C)は、近地球型小惑星25143 Itokawaの地表からサンプルを採取して、地球まで持ち帰ってこられるように設計されました。ミッションの主目的は、イオンエンジンによる宇宙の航行や、自立航法、小惑星に降り立って地表サンプルを採取すること、そして、高速で地球大気圏に再突入するといった、さまざまな技術的課題を、実地で検証することでした。また、科学的に重要な成果を上げる事にも期待されています。
探査機「はやぶさ」は、2003年5月9日にΜ-V5号ロケットで宇宙に打ち上げられました。その後はイオンエンジンによる航行を続け、2004年5月19日に地球スイングバイを行って、2005年9月12日には、Itokawaから見て地球側の高度20km地点(ゲートポジション)に到達しました。
一定の調査の後、2005年9月30日に、「はやぶさ」は小惑星表面から高度約7kmの、ホームポジションと呼ばれる位置まで移動しました。2005年10月8日から28日の間には、「はやぶさ」はホームポジションを離れて、様々な高度と位相角(太陽-小惑星-探査機間の角度)でItokawaの周囲を何度か回り、最終的に極地域へと辿り着きました。Itokawaへのタッチダウンとサンプル採集には、ミューゼスの海と呼ばれる滑らかな場所が選ばれ、11月19日と25日には、タッチダウンが実行されました。その際に「はやぶさ」は30分以上Itokawaの地表に滞在したと考えられています。
その後「はやぶさ」は約4年半の歳月を経た2010年6月13日に地球へ帰還し、サンプルの採集されたカプセルが無事回収されました。現在、持ち帰ったサンプルの分析が継続的に行われています。