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PDS3により準拠したSELENE SPICEカーネルの更新

新しいSELENE SPICEカーネルを使用して作成した月面中心からの探査機距離。 定常運用期間中は高度100km(月の半径が1737.4kmより中心からの距離は1837.4km)付近を飛行し、後期運用では高度を50km付近に下げたことが分かる。

月惑星探査分野では時刻・軌道・姿勢など、サイエンスデータの解析を補助するデータをSPICEと呼ばれるファイル形式で保存しています。 SPICE形式のファイルのことをSPICEカーネルといい、今回更新したのは2007年9月に打ち上げられた月周回衛星SELENE(かぐや)のデータです。 NASAの月探査機GRAILにより月の重力場が大幅に更新され、それに伴いSELENE搭載のLIDARによる軌道決定も更新されています。 さらにSELENEの軌道や姿勢を計算する上で最も良い組み合わせを持つSPICEカーネルをメタカーネルに含めました。

今回のリリースには、長期保存フレームワークであるPlanetary Data Systemバージョン3(PDS3)に準拠するように拡充された情報もあります。 新たにPDS3の情報を追加することで、SELENEのSPICEカーネルは長期保存に適したものとなりました。

(2020年03月)

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Last Modified: 18 March 2020