超光速運動(超光速現象)

super-luminal motion
カテゴリー: 物理・天文学関連

活動銀河中心核の構造の変化、とくに電波の領域で明るく輝いている点の位置の変化を追跡したときに、その点の“見かけの速度”が光速を大きく超えて観測される現象のことをいいます。

たとえば、3C273の観測の一例では、電波輝点の見かけ上の速度は光速の10倍にも達します。

活動銀河の中心から噴出したプラズマ(ジェット)が光速に近い速度で観測者の方向に飛び出してくると、光(電磁波)の速度が有限であることが原因で、このような現象が起こります。
実際にそのような速度で動いているわけではありません。しかし、超光速現象が観測された場合、ジェットのガスが光速に近い速度で噴出していることは確かです。

超光速現象のアニメーション (国立天文台)
※水色のシルエットに到達する光が(下から上へ)光速より速く動いているように見えます。