電波望遠鏡となる人工衛星を宇宙に打ち上げて、VLBI観測を行うことを、スペースVLBIといいます。
地上のVLBIでは、基線長(望遠鏡の口径)は地球の直径が最大です。しかし、スペースVLBIでは更に長い基線長が得られるため、より高い解像度で観測を行うことができます。
電波天文衛星「はるか」を使ったスペースVLBIであるVSOP計画では、地球直径の3倍もの基線を実現しました。
スペースVLBIには、VLBIの技術以外にもさまざまな難題があります。打ち上げの衝撃に耐える精密機器の開発、非常に高精度なアンテナの製作と宇宙空間における展開、衛星のコントロールや大量の観測データ伝送など。
それらの課題を克服しながら、次期スペースVLBIであるVSOP-2計画が進行中です。
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「はるか」が生み出した次期スペースVLBIミッション「VSOP-2」 宇宙科学の最前線 2006年9月
VSOP:スペースVLBIの歴史
新スペースVLBI入門 (最終回)将来の干渉計は? ISASニュースNo.202 1998.1
新スペースVLBI入門 (5)干渉計の画像処理 ISASニュースNo.201 1997.12
新スペースVLBI入門 (4)仮想レンズをつくる ISASニュースNo.199 1997.10
新スペースVLBI入門 (3)口径と解像度 ISASニュースNo.198 1997.9
新スペースVLBI入門 (2)波を集めて像をつくる ISASニュースNo.197 1997.8
新スペースVLBI入門 (1)大きな電波望遠鏡をつくる ISASニュースNo.196 1997.7