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技術編

超高速光データ通信(2G/ATM伝送実験)

実験の概要

VLBI天文観測では、観測データの取得速度が大きいほど天体に対する感度が高くなります。磁気テープに記録する普通のVLBIでは磁気テープの記録速度に限界があるため、観測感度が限られていました。磁気テープをはるかに上回る超高速データ伝送が可能な光回線を用いることで、観測感度の限界を突破するのがOLIVEの大きな目的です。

OLIVE/GALAXY実験で用いられている回線規格はSTM-16です。伝送速度は2488.32Mbps、普通は略して2.5Gbpsと呼ばれます。VLBI観測では、この約2Gbpsという超大回線容量を全て使いきる大量のデータを発生します。

VLBI観測データを実際に伝送するためには、観測データを光回線に適合した型式、すなわちATM(*)の型式に変換することが必要です。我々はそのための「2GbpsVLBIインターフェイス装置」を製作し、実際に2Gbps(正確には2048Mbps)のデータを伝送する実験に成功しました。

(*)ATM Asynchronous Transfer Mode。伝送するデータを53バイトの小さなかたまり (パケット)に分解して、非同期伝送する伝送形式。柔軟な回線設計が出来る特長がある。インターネットのバックボーン回線やLANなどに用いられている。OLIVE/GALAXYの光回線もATM方式。


->> ATMパケット生成・解読基板


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