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今月のDARTS

月周回衛星「かぐや」のデータ一般公開

日本時間の2009年11月1日午前10時に月周回衛星「かぐや」のデータが一般公開となりました。 ウェブサイトは かぐや(SELENE)データアーカイブ になります。

今回公開するデータは定常運用期間である2007年12月21日から2008年10月31日のデータで、 レベル2と呼ばれる処理済みデータに相当するものです。 データを利用したい人はウェブサイト上でユーザ登録を行う必要があります。 ユーザ登録を行った後、「ご利用開始」ボタンを押すことでデータを検索することができます。 最初にプロダクトを指定し、検索した結果にチェックを入れて追加します。 最後にデータ取得を選択することで、ユーザ登録時に登録したメールアドレス宛てに ダウンロード用URLが記述されたメールが届く仕組みになっています。

ここでは、かぐやに搭載されたマルチバンドイメージャ(Multiband Imager; MI)を例に、 最近話題の、NASAのLCROSSミッションで月面の水を確認したと言われる地域のデータを 取得してみます。 データ検索画面にて「プロダクト選択」ボタンを押すとプロダクト指定画面が表示されます。 そこで「LISM(月面撮像/分光機器)」「標準」「MI-VIS輝度データ [ G ] 」を選択し、 すぐ右の「Add」と書かれた矢印をクリックすると決定リストに追加されます。 「決定」ボタンを押すとプロダクトが追加されます。 次に観測範囲を指定します。月面に水が発見されたと言われる地域は南極付近にある 「Cabeusクレータ(84.9S,35.5W)」です。 かぐやデータアーカイブでの緯度経度の指定方法では、緯度経度それぞれ、-90°から90°、 0°から360°を指定することになっています。 換算するためには、SouthとWestはマイナスを付け、さらにWestには360を足した値を入力します。 その結果84.9S=-84.9、35.5Wは-35.5+360=324.5となります。この値を含むように図1のように 値を入力します。 figure1

条件に適合したデータが表示されますので、欲しいデータに右にある注文にチェックを入れ 「add cart」ボタンを押すとorder listに追加されます。「注文内容を確認する」ボタンを 押すと注文確認画面が出ますので、注文データ情報を確認した後、「注文完了」ボタンを 押すとメールが2通届きます。1通目は注文手続き完了メール、2通目はデータ提供準備完了メールです。 2通目にはダウンロード可能なFTPサーバへのURLが表示されていますので、ブラウザ等で アクセスすることによりダウンロードすることができます。

拡張子はsl2となっていますが、これはtarと呼ばれるファイルフォーマットの拡張子を 変更しているだけですので、拡張子をtarに戻すと対応しているソフトウェアで解凍する ことができます。 フォーマットの詳細についてはFAQにある かぐやプロダクトフォーマット記述書 に記述されています。 解凍したファイルの中にigzという拡張子があります。 これがデータ本体でgzip形式で圧縮されていますので、拡張子をimg.gzに変更して圧縮を解きます。 imgという拡張子のファイルができますが、これはNASAのPlanetary Data Systemのフォーマット (PDSフォーマット)です。これをPDS対応ソフトウェア(ENVI等)を利用して解析することになります。

山本幸生 (ISAS/JAXA)

2009年11月

最終更新日: 2018年06月13日