ビーム

カテゴリー: 観測・運用関連

アンテナ電波信号が送受信できる範囲のことをビームということがあります。
ふつうアンテナは1ビームですが、中には2つの受信機を持ち、2つの天体を同時に観測できる2ビームの電波望遠鏡もあります。

干渉計型のアンテナの場合、複数のアンテナを合成して1つのアンテナとして動作させるので、合成した結果の送受信範囲があります。これは1つのアンテナでのビームとは違うもので、一般的には、1つのアンテナよりビームが狭くなります。複数のアンテナを合成してつくられる干渉計のビームを合成ビームといいます。

ビームの広がりの大きさは、 [波長]/[アンテナ直径*] に比例します。

送受信する電波の波長が短いほど、またアンテナ直径*が大きいほど、 ビームの広がりは小さくなります。 電波信号の送受信方向が、ビームから外れないように、アンテナの向きを調整(ポインティング)します。
基線長(アンテナ間距離)の長い干渉計ほどビームが狭くなるので、 微妙な調整が必要になります。

*:干渉計の場合は基線長の指向方向との垂直面へ投影した長さ。