干渉計

interferometer
カテゴリー: 観測・運用関連

複数の電波望遠鏡をつないで、それぞれの観測データを合成する観測設備です。

干渉計のイメージ図

簡単のため、2つのアンテナを組み合わせた干渉計を考えます(左図)。
2つのアンテナで観測された波がピッタリ重なる(=干渉する、相関する)ときの時間差を測定することによって、その天体がどちらの方向にあるかを知ることができます。

望遠鏡は口径の大きな物ほどよく見える(=解像度が高い)ようになります。これは「光」(電波可視光などあらゆる電磁波)が「波」であるという性質によるものです。
しかし、電波は可視光より1万倍ほども波長が長いため、光の望遠鏡と同じ解像度にするなら、電波望遠鏡には1万倍の大きさが必要です。100メートル級の電波望遠鏡を作っても、やっと人間の目と同じくらいにしか見えません。
大きな望遠鏡をつくるにも限界があるので、複数の望遠鏡を合成する技術、干渉計が考案されました。

1946年に『電波干渉計』が実現されてから、並の大きさの望遠鏡を集めて、大きな望遠鏡に匹敵する解像度を持った望遠鏡を作れるようになりました。

VLBIVSOPも、干渉計の技術が基になっています。大きな電波望遠鏡に匹敵する、できるだけ精密な観測を行うための努力です。

干渉計で人が見たことのないものを見る ISASコラム 宇宙・夢・人 第49回
「はるか」特集号:干渉計/VLBI/VSOP ISASニュースNo.221 1999.8