相関

correlation
カテゴリー: 観測・運用関連

VLBI観測独特のデータ処理を相関処理といい、その処理を行うための専用の大型計算機を相関器といいます。また、相関器を持つ施設を相関局と呼んでいます。

相関器によって処理されたデータを観測時間全体で合成し、画像処理を施すことによって、電波写真を得ることができます。

VLBI観測では、「はるか」や遠く離れた複数の電波望遠鏡で、同時に同じ天体を観測します。受信された天体からの電波はそれぞれの電波望遠鏡で受信されます。
これらの電波を時間を合わせてまとめ、信号を重ね合わせる作業が相関処理です。このとき各望遠鏡の位置関係や、時間のズレなどを補正する必要があります。

こういった補正作業(相関処理)は、複雑な計算と、非常に微妙な調整(1千万分の1秒単位!)を要します。
さらに、大量のデータを処理する能力が必要なため、この相関処理を専門に受け持つ大型計算機、相関器が開発されました。

相関局は、テープ管理系、テープコピー系、同期再生系、相関処理系、データ処理系、相関局運用系から構成されています。
VSOPの相関局は、日本の国立天文台VSOP相関局、三鷹相関局ともいう)、アメリカのNRAOVLBA相関局、ソコロ相関局ともいう)、カナダのドミニオン電波天文台(S2相関局、カナダ相関局ともいう)の3箇所にあります。
それぞれ、違う形式の磁気テープを使用していますが、三鷹相関局の場合は、違う形式のテープを変換する機能を持っています。