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観測・成果編

GALAXYの観測成果

セイファート銀河とスターバースト銀河

 1943年にセイファートは、銀河の中心部分にきわめて明るい領域があり、数千km/sという高速で運動するガスを含んだ銀河の一群を発表しました。
現在セイファート銀河と呼ばれるこれらの銀河は、銀河の中心部分に、太陽の数千万倍もの重さの巨大ブラックホールが存在すると考えられています。中心部分の明るさやガスの運動、そして強い電波を放射するといったセイファート銀河の特徴は、巨大ブラックホールによるものと考えられるようになっています。

 一方で、中心部分で活発に星が誕生(スターバースト)している銀河があり、これらはスターバースト銀河と呼ばれます。恒星が誕生するときには強い光やガスが放出されるため、遠くからでも観測できます。 その結果、スターバースト銀河も中心部が明るく、ガスが運動し、電波を放射するといった特徴をもつため、見かけ上、セイファート銀河と同じように観測されることがあります。
最近では、似ているだけでなく、実際に物理的な関係があって、スターバーストからセイファートへ変化してゆくのだ、という説もあります。

 似ているといっても、セイファート銀河のエネルギー源は巨大ブラックホールで、スターバースト銀河では恒星の誕生です。観測している銀河がどちらなのかはっきりしないと、二つの種類がお互いに関係があるのかどうかといったことも よくわからないことになってしまいます。そこで我々はGALAXY観測網でセイファート銀河とスターバースト銀河を観測し、その活動性の源、エネルギー源を研究しています。

 方法は簡単です。スターバースト銀河中心のスターバースト領域のサイズは 数十〜数百光年です。この大きさは数千万光年先の銀河の位置では 0.1〜1秒角に見えます。これは普通の電波干渉計では点のように小さく見えますが、 GALAXY観測では十分広がった天体として観測されます。 もしエネルギー源が巨大ブラックホールならGALAXY観測でも 点のように小さく観測されます。
つまりGALAXY観測網で観測して、相手の大きさを測定すればよいのです。

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