美星スペースガード
the Bisei SpaceGuard Center (BSGC)
ミッションの解説
概要
BSGCは、日本宇宙フォーラム・日本スペースガード協会・科学技術庁(当時)により、2000年に岡山県井原市の美星町に設置された光学望遠鏡施設です。地球に接近する小惑星やスペースデブリなどの追跡を行っています。2017年にJAXAに移管されました。
DARTSでは、2000〜2002年に25cm望遠鏡で観測したデータ、2007~2017年に 1 m望遠鏡で観測したデータを公開しています。2000年の運用開始時は 1m、50cm の望遠鏡は稼働しておらず、サポート目的で設置された25cm望遠鏡が、多くの小惑星を発見しました。2003年から2006年までの間は、新規導入した望遠鏡の調整に時間を要し、試験的データが多いため公開していません。2007年からは 1m望遠鏡が稼働し、長期間に渡り観測を続けました。
観測装置
口径 1 m、50 cm、25 cm の3つの望遠鏡を使って観測を行っています。小惑星やスペースデブリのサーベイ観測を実施するため、同じような口径サイズの望遠鏡と比較して、視野の広い光学設計となっているのが特徴です。
観測サイト
美星スペースガードセンター大型観測棟(1m 望遠鏡ドーム)
- 東経 133°32'39"
- 北緯 34°40’21"
- 標高 463m
成果
画像データから、小惑星の座標や明るさ、変光星の光度変化、超新星など突発天体の有無といった情報を得ることができます。
美星スペースガードセンターは2014年までに1000個以上の新しい小惑星を発見し、そのうち360個ほどが正式に番号付けされています。 そのうち、センターが2000年7月8日に発見した小惑星「美星 (17286 Bisei)」は、施設が位置する美星町に因んで命名されました。
また、2018年には地球接近小惑星2018 EZ2の高速自転を検出し、その詳細な観測結果を報告しています。これらの活動は、小惑星が地球に接近する際のリスクを評価し、必要な対策を講じるために重要なデータを提供しています。