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VSOP(「はるか」)の新しいアーカイブデータと Web ページを公開しました

VSOPによる観測は既に終了していますが、観測データからは近年もなお優れた研究成果が得られています。
画像は、 Indication of the Black Hole Powered Jet in M87 by VSOP Observations, Keiichi Asada et al., 2016 The Astrophysical Journal 833 56に掲載されているものです。
上: VSOP観測による5GHzでのM87の画像。
下: VSOP観測による1.6GHzでのM87の画像。

はるか」(HALCA,MUSES-B)は、1997年2月12日に打ち上げらた電波望遠鏡です。 この衛星を使って、 国際的なスペースVLBI計画 (VLBI Space Observatory Programe, VSOP)が行われました。

はるか」は世界中の地上電波望遠鏡、電波天文関連の機関、NASA等と協力して、 多くの明るい活動的銀河中心核(巨大ブラックホール)やいくつかの星形成領域、 パルサーの観測をその波長帯では最高の空間分解能で観測しました。

公募観測の他、"The VSOP 5 GHz AGN Survey" プログラムとして、 観測可能な活動的銀河中心核を、「はるか」衛星の打ち上げ前に行った地上観測、 "The VLBA pre-launch observations (VLBApls)" をベースに できるだけ無バイアスに選択し、観測したプロジェクトも行われました。

今回、いままで宇宙科学研究所・電波天文学グループの Web サイトから 公開されていた、公募観測プロポーザル、 "The VSOP 5 GHz AGN Survey"プログラム と VLBAplsの相関処理済みデータ、画像データVSOP に関するWebページ等を整備 して、DARTSから公開しました。 これらのデータはDARTS/Astro 統合検索システムにて検索が可能となっています。 これによって、「はるか」の長期的なアーカイブ体制が整いました。

(2021年1月)


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Last Modified: 07 January 2021