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: スペクトルを見よう : GISデータの扱い : Filter file をつかう  ; 目次

イメージを見てみよう

前節の方法でタイムリージョンを決めることができました。 最終的に我々はスペクトルを得たいわけ [*]ですが、 その際イメージ上でどのような領域を選ぶかが重要になります [*]。 この節ではイメージを描き、 さらにイメージリージョンを決めることを学びます。

とりあえず、次のようにコマンドを打ってみましょう。 タイムリージョンはもう設定されているので それは自動的に使われます[*]。 また、filterを設定してある場合はそれも使われます [*]


   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > extract image
                             :
   100% completed
       Total      Good    Bad: Region      Time     Phase       PHA
      125024    125024              0         0         0         0
   ===============================================================================
      Grand Total      Good   Bad:  Region      Time     Phase       PHA
           963938    953905              0     10033         0         0
    Total Counts for image :       953905
    Total Time for image :    17965.93529979140
    Total Counts/Time for image :    53.09520401150927
   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > saoimage
saoimageにイメージが描かれていると思います。 saoimageの使い方については省略します。 DETX,DETYを使うか X, Y を使うかでイメージの(回転が)変わってくるので 注意して下さい。DETX,DETYを使うと 検出器から空を見あげたイメージになります。 X,Yを用いてイメージを描と x 方向がα、y 方向がδになります。 その時はイメージが回転をしたりします。 見やすいようにScale, Panなどで調節したら イメージリージョンを決めましょう。 例としてcircle regionを設定してみましょう。
(80,2.0)(60,16) (65,0.0)Cursor
をクリックします。次にこれをクリックします。
(80,2.0)(60,16) (75,0.0)○
緑色の円がでます。 マウスの左ボタンを押しながらマウスを動かすと円が移動します。 まん中のボタンを押しながらマウスを動かすと円の大きさが変わります。 リージョンが決まったらキーボード上で ``s''を押すと黄色に変わり、 円内のリージョンが選択されたことになります。 ``e''[*]を押すと赤色に変わり、 円外のリージョンが選択されたことになります。 この二つを組み合わせればリング状にリージョンがとれます [*]。 そうしたら、次の二つをクリックします。
(80,2.0)(60,16) (65,0.0)Region

(80,2.0)(60,16) (65,0.0)write
ここでリージョンのファイルネームが ``saoimage.reg''で良ければそのままリターン、 変えたければ別のファイルネームを入力してリターンします。 saoimage を終了するには、
(80,2.0)(60,16) (65,0.0)QUIT
をクリックします。ちなみに、ゴダードからscreenedのGISイベントファイル(rev2)を持ってきた場合、検出器の周辺のBGDイベントと、calibrationソースを除くために、検出器座標で以下のリージョンファイルがかけられています。


   GIS2
     CIRCLE(128.50,128.50,88.00)
     -ELLIPSE(167.50,220.00,24.66,28.95,245.298)

   GIS3
     CIRCLE(128.50,128.50,88.00)
     -ELLIPSE(217,95,21.56,25.92,169.216)

指定したリージョンのイメージを得るには次のようにします。


   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > filter region saoimage.reg
   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > extract image
                 :
                 :
   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > saoimage
きちんと指定したリージョンになっているかどうか確かめましょう。 イメージを表示するには``saoimage''でなく、``plot image''としても 同じです。

いくつものregion filterを使って、複雑な領域を取ると、 BACKSCALというパラメーターが正しく記述されず、 バックグラウンドをうまく引いてくれない場合があります。 詳しくは、8.2節を参照して下さい。

指定したリージョンをクリアするには次のようにします。


   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > clear region

次に、エネルギーでスライスしたイメージを見てみましょう。


   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > filter pha_cutoff 534 551
こうすると、GIS の PI で 534ch から 551ch でのイメージができます [*]。 なお、534ch は 6.3 keV, 551ch は 6.5keV に対応します。 エネルギー指定をクリアしたいときは、

   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > clear pha_cutoff
です。

各々の過程でのイメージをセーブするには、


   CasA_g2:ASCA-GIS2-PH > save image CasA_g2_image_sky.fits
   Wrote image to file CasA_g2_image_sky.fits
のようにします。 これはFITS形式でセーブされ、 後に、XIMAGE等で見ることができます。



WATANABE Manabu 平成12年8月10日