ぎんが

Ginga (ASTRO-C)

ミッションの解説

概要

「ぎんが」(ASTRO-C) は、X線天文学の発展を目的として1987年2月5日に打ち上げられた日本のX線天文衛星です。打ち上げはM-3SIIロケット3号機によって行われ、衛星は近地点高度530km、遠地点高度595km、傾斜角31度、周期96分の軌道に投入されました。総重量は420kgで、太陽電池の発電能力は最大500ワットです。

衛星は電源系、データ処理系、姿勢系および姿勢制御系、通信系、観測系の各機器で構成されています。特に、バブルメモリデータレコーダ(BDR)、CCDスターセンサー(STT)、CCD太陽センサー(NSAS)を初めて採用し、3軸姿勢制御を実現しました。

観測装置

Large Area Counter (LAC)

LACは、「ぎんが」衛星の主観測器であり、X線強度の時間変動を高精度で観測する能力を持つ、大面積比例計数管です。この装置は、X線源の構造を探るために使用され、当時において世界最高の感度を持っていました。カニ星雲などの標準的X線源を用いて較正が行われました。

Gamma-ray Burst Detector (GBD)

GBDは、NaIシンチレーションカウンターと比例計数管から構成される装置で、ガンマ線バースト検出器です。この装置は、GBDは、ガンマ線の突発的な放出を高感度で検出する能力を持ち、宇宙で発生する高エネルギー現象の研究に貢献しました。

All-Sky Monitor (ASM)

ASMは、メッシュコリメーターのスリットを備えた2つの比例計数管から構成される全天モニタです。衛星を定期的に回転させ、広い天空を観測することで、長期の強度変動を示すX線源を監視したり、新たなX線新星を多数発見しました。

成果

「ぎんが」は、打ち上げ後すぐに大マゼラン雲に出現した超新星SN1987Aの観測を行い、LACによる高精度なX線観測データを取得しました。ASMはいくつもの新しいX線新星を発見し、GBDはガンマ線バーストを多数観測するなど、多くの重要な成果を挙げました。

また、「ぎんが」衛星の観測機器は英国レスター大学、GBDは米国ロスアラモス研究所と共同で製作され、多くの国際協力が行われました。これにより、多くの研究者が日本を訪れ、また日本からも海外へ訪れ、機器の開発やデータ解析が進められました。

参考文献

データセット一覧

観測装置/データ ID 概要
All ginga-raw-telemetry-data Ginga 生テレメトリ&軌道データ(フレーム形式)
All Sky Monitor (ASM) ginga-asm-data Ginga ASM ライトカーブ
All Sky Monitor (ASM) ginga-asm-raw-data Ginga ASM 既知天体のライトカーブ
All Sky Monitor (ASM) ginga-asm-raw-telemetry-data Ginga ASM 生テレメトリデータ(カウントFITS)
Large Area Counter (LAC) ginga-lac-data Ginga LAC 観測データ