「あかり」衛星の運用停止
2011年11月24日(午後5時23分)に赤外線天文衛星「あかり」は、 運用を終了しました。 「あかり」は、2006年2月22日に打ち上げられて以来、 約130万天体に及ぶ「赤外線天体カタログ」を作成する等、 多くの成果を生み出してきました。
図は、成果のひとつで、 「あかり」が観測した北黄極方向の空の明るさのむら(揺らぎ)を示すものです(2.4 マイクロメートル)。 このむらは、既知の天体では説明できず、宇宙の最初に生まれた星の集団に起因するものと考えらています。 円の直径は10分角で、放射の起源を宇宙第一世代の星とすると、現在の宇宙の約100万光年に相当します。 この図のクレジットは、JAXAと ソウル国立大学です。 この結果は、 Matsumoto et al. (2011), "AKARI OBSERVATION OF THE FLUCTUATION OF THE NEAR-INFRARED BACKGROUND" として報告されています。 また、 こちらにも詳しい解説があります。
上の結果のように、「あかり」のデータからは、今後も新しい発見があると期待されます。 DARTSからも いろいろなアーカイブサービス を公開する予定です。 ご期待ください。
田村 隆幸 (ISAS/JAXA) 2012年1月